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青い目の誘惑・・・
ダメダメ
そんな風にされたら、
私、もう、あなたのダンスの虜になってしまいそう。

全身から立ち込める、
不思議な「アイ・ラブ・ユーオーラ」にスッポリ包まれて
あぁ、夢見心地よ。

あるときには弱く、繊細に
また、
あるときには強く、激しく、狂おしく
ついついソノ気にさせられて
アレレ? 知らない間に踊っている!?
私ってこんなに上手だったかしら・・・


こりゃ、いったい何なんだぁ~!?


「海外のコーチャーに初めて

ベーシックルンバのレッスンを受けた時の感想なの」


「ものすごくリードが上手なのよ。
知らない間に踊らされてしまっているって感じだった。
はじめは、外国人方特有のフィーリングからくるものだと思ったわ。
でもね、実はソレ、ちゃんとしたテクニックだったのよね」

ジュンコ先生は、そう切り出した。


「それが、呼吸のテクニックなの。
もちろん、彼が意識的に
呼吸のテクニックを使っていたのかどうかはわからない。
たぶん正しいボディ使いをする中で、
自然に呼吸筋も使えるようになったのだろうと思うわ。
でもとにかく、日本の先生からはかつて受けたことのないほどに
新鮮な心地よい感覚で、
いっぺんにそのコーチャーに“愛”を感じてしまったわ」
先生は笑いながらこう続けた。


「特にルンバは“男女の愛”のダンスでしょ? 
『でも、“アイ・ラブ・ユー”なんて表現どうも恥ずかしくて・・・』
という方でも、
それが呼吸というナチュラルなものからくるテクニックだとわかれば
『自分にだって習得は可能だ!』って勇気が持てるでしょうね」



それを聞いて
「それ、僕、ぜひとも知りたいな」
と思ったのは、ちょっと弱気な坂田さん。

実は彼、ルンバが大の苦手。
でも
「何か変化のきっかけがつかめそうだ」
彼は期待した。



「まず、実験をしてみましょうか?
これから言うようにやってみてね」

呼吸を使ったルンバの表現テクニック  
実験 
① 男女向かいあい、女性が男性の胸に右手のひらを置く
② そのまま何もしないで見つめあう



キャァキャァ笑い出したのは、カナちゃんだ。
「坂田さん、そんな目で見たら恥ずかしい・・・」 


坂田さんはもう、真っ赤だ。


ジュンコ先生はそれを見ながら
「大丈夫よ、では、いい?今度はね」
③ 女性、手を置いたままで、
息を吸いながら、その感覚を味わおうとする




今度は、カナちゃん、
真剣な顔で静かにやっている。



「カナちゃん、どうだった?」



「相手と見つめあっても、恥ずかしくありません。
それに息を吸っているうちに、
なんだか、男性に『こっちへ来て』と

誘っているような気分になりました」



「それは、上出来よ!坂田さんは?」



「ハイ、そっちへ行きたくなりました」



真面目に答える坂田さん。
みんなからワッと笑いがおこった。
 


「これが呼吸を使ってテクニックの優れた点だったわね。 (第79話)

・伝染するため、即効性が高い
・カラダとともに感情もリード&フォローすることができる


それに、呼吸を感じようと自分のカラダの中に集中した結果、
相手と見つめあうことも恥ずかしくなくなったでしょ?

本当のアイコンタクトってこういうことなのよ。
外の目で相手の現象をとらえることではなく、
内なる目で自分を『集中する=見つめる』結果の視線みたいな・・・
詳しくは、また視線のテクニックのときにでも話すわね」


「それじゃね、続いて次・・・」
④ ③の続き。
女性、呼吸を吐き出しながら男性の胸に置かれた手を押す




「吸いながら、ウーンと相手を自分のほうにひきつけておいて、
吐くことで『サヨナラ』って別れを言い渡す・・・
そんなドラマチックな表現になる感じ、わかるかしら?」



「本当!気分乗りやすいですね。
私にだってできますわ(笑)」

トシ子さんだ。



リーダー役の平田さんは
「離れていった女性をこっちに振り向かすためには、

また呼吸を吸うような感じで誘えばいいんですな。
これなら照れずにパートナとも練習できそうです」




「それは良かった!
では、ルンバの簡単なベーシックフィガーを使って、
呼吸によるリード&フォローの実践をしてみましょう。

いつものステップがどんな感覚に変身するか、お楽しみに!」



      続く 第85話へ



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