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冷凍庫に氷、あります?
いくつか皿に取り出して、と・・・
ダイニングテーブルの上にでも、置いておきましょうか。

30分後、その様子を見たとしましょう。
あ、溶けてる。
その溶け具合からあなたはこう解釈①します。
「そりゃそうよね。30分も経っているんだものね、ここに置いてから」

でも、もし
あれ? ゼーンゼン、溶けていない。
そのまんまだったとしたら、
「コレ、作りもの? 絶対変よ!だって30分も経っているんだもの」


では次に、もう一度同じことをやってみます。
そう、氷をテーブルの上に・・・。

しばらく経って様子を見てみましょう。
その時、あなたがこんなふうに解釈②したら?

氷が溶けていたら、       時間が経ったのね。
溶けずにそのままだったら、 時間は経っていないのね。



「さぁて、何が言いたいかわかるかな?」
とジュンコ先生。

「時間には“2つ”の概念があるのよ」
そう言いながら、白板にこう書いた。


絶対時間と相対時間


「絶対時間は、時計やストップウォッチで計れる時間のこと。

相対時間は、状況の変化体感の時間をいうの。

氷の話でいえば、
①が絶対時間での解釈。
②が相対時間での解釈ね。
普通、私たちが時間というときは、絶対時間のことを指しているんだけど、
ダンスで大切なのは、相対時間のほうなの」



「わぉ。カント(第71話)の次はアインシュタインかよ・・・すごいな」
和夫は面白くなってきていた、と、同時に、
「真理ちゃん、ついていけてるかなぁ。苦手そうな話だもんな」
と、ちょっと心配。


ところが意外にも真理は、
「あぁ、相対時間ならわかるわ。
好きなことやっていると、時間がアッという間に過ぎて、
嫌なことやっているときは恐ろしいほど時間を長く感じちゃう…
っていう感覚のことね。
でも、それがダンスとどう関わりあってくるんだろう?」

と、興味を持って聞いていた。



「『ダンスを踊っている時の時間は“相対時間”です』なんていえば、
すごく難しそうでしょ?
でも、これはほとんどの人がもうすでに経験済み!のハズなのよね」

ジュンコ先生は、みんなを見渡しながら話し始めた。

「ダンスを踊る時って、みんないっせいに同じ音楽で踊るわけよね。
でも上級者や、ダンスの調子の良い時は、

音楽がユックリに聞こえ、

音楽に追われて踊っている人や、調子の悪い時は速く聞こえる。
・・・これも“相対時間”の体験なの。
つまり、


人によって、

またその人の状況によって、

音楽に対する時間感覚が違う
ってことね。


みんなにもそんな経験、ないかしら?」



千恵子さんが手をあげた。
「一緒に踊る相手によって、
同じフィガーを踊っても体感時間みたいなものがずいぶん違う
ように思うんですけど。
たとえば、ルンバでも、ジックリ自分の動きを味わって踊れる時と、
ものすごくセカセカ踊らされてしまう時があるように思います」




平田さんも口を開いた。
「うちのパートナーと、いつもモメルんがそこですわ。
スロー・フォックストロットを踊るとき
『あんたは、曲より速く動く』と怒られるんですけど、
私に言わせれば、家内のほうが速いんであって、
もっとじっくり音楽を聞いて動きをタメテ欲しいなぁ、
と思ってるんです。
これも“相対時間感覚のズレ”の体験ですわな」

と苦笑いだ。



「そうね。探せばたくさんありそうでしょ。
ダンスの音楽には
メトロノームで計れる、
いわゆる“テンポ”ってものがあって、
それがある意味“絶対時間”のようにすべての人に共通に存在

しているんだけど、
それを
どのように聞き、体感し、カラダに変化をくわえ、
踊りとなって表現されるか…の相対時間は人それぞれ、
もう、マチマチ
ってわけ」



「そういえば、一緒に踊っていて、
あぁこの人とは全く別の音楽を聞いて踊っているみたいだなって、
それくらいバラバラになってしまうときもありますからね」

と、紀子さんも言いだした。



「そうなの。人は本来ひとりひとり特有の
心地よい時間感覚”っていうものがあるので、
速くしたい人は速く、ユックリしたい人はユックリ、
好きなようにすればいいんだけど、
カラダを触れ合って一緒に踊るとなったら問題ね、
ソウソウ好きにはできない。だから・・・」

先生は、少し間をおいてからこう言った。

「踊っている間の

相対時間感覚のコントロール

が必要になってくるわけなの。


心地よい自分独特の時間を大切にしながらも、
相手とステップを共有していくためには必須ね。
しかも、それをすることが、
レベルの高いリード&フォローにつながってくるのよ、わかるかしら?」



「たとえば、ワルツだったら、
1・2・3というタイミングに合わせるというより、
その間の
カラダの状況の変化や体感を各自が感じ取って、コントロールしなさい。
そうすれば、レベルの高いリード&フォローができるようになって、
結果、素晴らしい表現もできるようになりますよ・・・
と解釈したらよろしいですか?」
言葉を発したのは和夫だった。



「パーフェクト!まとめてくれてありがとう(笑)
さぁ、ここからよ。
その“相対時間感覚のコントロール”をしつつ、
高度なリード&フォローへの扉を開いてくれるのが・・・」


「ハイ!呼吸のテクニックなんですね」


「お、カナちゃん、正解よ!では、その説明に移るわね・・・」



      続く 第82話へ



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