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昨日はダンスを習ったばかりの超初級者のホールドについて取り上げた。

「その人たちが、楽にホールドして踊りながら、
組んでいる相手と“会話”ができるようになった頃を見計らって、
ホールドを作るときに必要な筋肉を意識するレッスンをスタートするの」


いよいよですね!ジュンコ先生。


「ソウ!まずは “伸筋”である背中の筋肉からね。
それも特に、肩甲骨(けんこうこつ)辺りの筋肉はとっても重要よ。


肩甲骨の滑らかな動きなくして、

機能的なホールドはありえない



「へぇーそうなんですか?
肩甲骨の辺りってどんな筋肉があるんだろう?」


「注目すべきは、
肩甲骨の動きに関係の深い、この2つのインナーマッスルね」


菱形(りょうけい)筋  
左右の肩甲骨の間にあって、背骨と肩甲骨を結ぶ唯一のインナーマッスル。
肩甲骨を背骨に引き付ける役割をしている、その名の通り、菱形の筋肉だ。
意識しにくく、コントロールすることが難しい筋肉。
それゆえ、肩甲骨の動きが制限されると、
→背中の筋肉の働きが十分発揮されない→ホールドが固まる・・の人、多し。

前鋸(ぜんきょ)筋  
「鋸」はのこぎりのこと。
そのカタチがギザギザでのこぎりの歯に似ているところから。
脇の下、肋骨に付着している筋肉だ。
肩甲骨を開く、つまり手を前に出す時に使う。
ホールドの微妙な動きを調整する。


「肩甲骨って、しっかり固定されていないの。
肋骨の上に、
カポンと乗っているだけで、ほとんどどこにもつながっていないのよ。
肋骨の上に浮いた状態になっていて、
その上でスライドしながら動くものなのよ。
肩甲骨の肋骨上でのスライドの幅を広げる
=融通性のある自由なホールドになる

ってこと。
で、そのスライドの役割を担っているのが、
先にあげた2つのインナーマッスルなのよね」


「どっちも大切そうな筋肉の割には、
なじみがないから、そんなんどこにアル?って感じですよね。
普段、全く無意識で使っているんでしょうね」


「エエそうよ。
日頃の無意識意識的に取り直すことからダンスは始まるからね。
この2つのインナーマッスルもソウ。
まずは見つけ出し、感じて、意識的に動かしてみよう!ってわけ・・・。

次に、エクササイズを紹介するわ。
両筋肉が活性化され、
バランス良く動くようになるためのトレーニング。
やっていくうちに、面白いカラダのつながりも感じられるようになるわ。
まぁ、実際やってみましょうか」


エクササイズ1 

2つのインナーマッスル(菱形筋・前鋸筋)を動かそう!
①いすに座る。両脚は膝を肩幅くらいに開く。
姿勢はどんなでもOK。リラックスがキモ。
胸を張ったり、背筋を伸ばしたりする必要はナシ。

②そのままの体勢で、両手を楽に前に上げる。手のひらは下。

③両手を交互に“前へ伸ばす、少し引き戻る”をくりかえす。
ソウ、手で空気中を歩くように、ゆっくりと。
呼吸を止めない!これもポイントだ。

両肩甲骨の間で動いている筋肉が菱形筋だ。 
このとき、肩甲骨は肋骨の上をスライドしている。
(可能なら、誰かほかの人にもやってもらい、
その背中を触らせてもらったら良い。
意外や活発なスライド運動に驚くだろう)
エクササイズを続けながら、
伸ばしている方の“脇の下”の肋骨を触ってみよう。
手の動きに合わせて動いているのが感じられるだろう。
そのあたりにあるのが前鋸筋だ。

「結構気持のイイ運動だナァ」
ホント、実はこれ、カラダのコリを取る運動でもあるもんで・・・。

では、両腕をもっとウーンと前にのばしてみよう。
これが左右の菱形筋が最大に背骨から引っ張られた状態だ。
それでまた、手での空中歩きをしてみる。
背中全体が揺れ、おなかや、胸も一緒に動いているのがわかるだろう。

2つのインナーマッスルが確かめられたら、
誰かパートナーと一緒に向かい合って座り手をつなごう。
で、上記①②③の運動をするんだ。
ソウ軽く引っ張り合うわけ。
しかも、ワルツの音楽に合わせて・・・

♪♪♪ ♪♪♪

心地よーく、呼吸もしてみよう。
吸ったり、吐いたり・・・
菱形筋・前鋸筋をゆるめ、ほぐし、活性化・・・
どう?できたかな?
(もし相手がいなかったら、一人でもOK。
音楽の準備がないときはご自身の鼻歌でドーゾ)


エクササイズ2 

上半身と下半身のつながりを知ろう!
①次に、両手を両膝の上にそれぞれ乗せる。
②まず、手をわざと動かして、
ヒザ、太ももの前面を膝頭から、ももの付け根まで、さすってみて。
両手交互に行ったり来たり・・・。
次に、今やった手の動きを、手を一切動かさずにするんだ。
呼吸をしながら、ゆっくりね。
手を動かそうとする分、カラダの中がねじれてくるのがわかるだろう。
 
さぁ、どんな感じがするか、自分のカラダをよーく観察してみると
「身体で手を引っ張っているみたい」
「お腹の中が動いている」

もっと手を動かそうとして見ると、


アぁっ!骨盤まで動きだした!


しかも、よく観察してみると、

お腹の中で右手を手前に引くとき、
交差方向にある、左の手が前に押し出された感じになり、
反対に、
左手を手前に引くとき、
やはり、交差方向にある、右の手に影響が・・・

ジャァーン!!これがミソなんです!


「実は、エクササイズ2で手を動かしているのは、
まず、先ほど登場の2つのインナーマッスルなんだけど、
そのうちの菱形筋は、背骨を通して、

なんとあの大腰筋
(第23話)につながっているのよ」


「究極のダンス・インナーマッスルまたまた登場ですね!
手を動かそうとしているのに、
骨盤まで一緒に動いちゃった理由は大腰筋のせいですね?」


「そうなの。
大腰筋はちょうどみぞおち辺りの背骨にくっついていたでしょ?
大腰筋と菱形筋は背骨を通してつながっているのよ。
手を動かすもとである菱形筋と、足を動かすもとである大腰筋
この連動がうまくいくようになれば、
手の動きと足の動きはバラバラになることはないわ。
そして面白いことに、
左の大腰筋の力は、右の菱形筋に、
右の大腰筋の力は、左の菱形筋につながっている
・・・」


「あぁだから、両手を振って歩いた場合、左足が出るとき、
右手が出て、右足が出るとき、左手が出て・・・みたいに、

カラダの運動ってタスキ掛け方向になるんですね」


「そのとおり!
それにね、ホールドに関してもすごい発見ができるでしょ?」


ホールドを作るとき必要な筋肉である菱形筋が、
大腰筋とつながっているってことは、

ホールドは、

大腰筋・菱形筋の連動で作られる!!


ともいえるワケ。

大切なところだからもう一度確認しよう。
大腰筋は、骨盤を引っ張り上げて、足の動きを作ってくれるものだった。
だから、ステップするごとに、大腰筋は当然変化しているハズで、
それに応じて菱形筋も変化しているってことは・・・?


ステップするごとに、

ホールドも一緒に変化している!!



「究極、
両手を振って歩くような感じで、
ホールドとステップが連動して動けるようになれば、言うことなしね」

ナンテ、ジュンコ先生またまた爆弾発言!!

では次回、さらにレベルアップした人たちへのレッスンを展開しよう。


      続く 第63話へ


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